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-魔女の日常- 【ヴァン編最終話】過去の制裁

Posted by チカ on 30.2010 *Jeder Tag Hexe(魔女の日常)*    0 comments   0 trackback
サテ、ヴァン編もこれで最終話デス。
謎だらけの魔女の館。果たして今回で明かされるのか?!

前回の話はこちら→
最初から読みたい方は目次の本編突入からお読みください。→

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一体最後の人物はダレなのか?!
それはー、次回のお楽しみデス。…まぁ、別に顔なんてでるような大した役でもないような。。。(ぇv
次回…はいつあるのか?!それは一年後か二年後かー(笑)
これで本編(と呼べるのか?)は一旦お休みデス。
ここまでお付き合いいただきましてありがとうゴザイマシタ(__*)


ohne sein Empfindung -想い- 第10話

Posted by チカ on 28.2010 *Roman(小説)* -煉樺-   6 comments
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第10話
-必然-

 朱色の空から堕ちて行く少女を青年はただ静かに眺めていた。光に包まれていた少女は今はもうその光さえ失われている。
表面上の変化はなく、ただ苦痛に満ちた顔つきに涙を流した跡が見られた。
「……」
「よくやったな、ヒューム」
 バルベリトはヒュームに言葉をかける。ヒュームはベガヴァーチェを見つめていた。
「別に……、あんたのためじゃない。僕はお前の部下じゃない。僕には僕の都合がある。結局それも無駄になったけど。ベガさえ気づいてくれれば僕は止めたのにね」
「ふははははっ! 止める? あの蟲に捉われさえしなければ、毒にやられ一時的に悪魔の力も強まることはなかった。お前があのまま少女を助けていればな。同族殺しはあの少女にとっては耐え難い罪悪感にかられる。そしてこの獣だ。珍しい生き物だから捕えておいたが役にたったな。王の娘に復讐か。それもいい。ふはははっ!!」
 男は高らかに声を上げさも滑稽そうに笑った。
「……」

 蟲に胸を貫かれた少女の意識は遠のいていったー。何も思わない。何も感じない。
 自分は悪魔なのだから。そう、悪魔のはずなんだ。なのに何故ー。
 何故こんなにも苦しいのだろう。何故こんなにも悲しいのだろうか。
 自分には感情がないはずなのに。弱者を喰い力を獲る。力が欲しくなかったわけじゃない。
 いや、欲しかったはずだ。誰でもいいから与えてほしかった。しかし、こんな形を望んでいたわけではなかった。
 ただ自分の居場所が欲しかっただけ……。

『  』

 暗闇の中で声が聞こえた。これは以前にも聞いた声だったような気がした。
今まで見ていた少年(ヒューム)とは明らかに違う声。自分を待っている。
でも自分はもうー、動けない。

『  』

 声は更に大きくなる。呼んでいる、自分を。
行かなきゃ。

どこへー?

わからない。わからないけど、行かなきゃ。

 バルベリトは少女の腹部に手をあてた。手が青白く光りだし、少女の腹部に入っていった。少女の顔はみるみるうちに青ざめていく。身体は冷たくなり、その顔は死を意味していた。
途端身体は再び光りを帯びた!その光は少女を包み込み大きくなる。
そして一瞬にして消え去ったのだった。
「なんだとっ?! これはどういうことだっ!!」
 バルベリトは目を見開いた。隣にいたヒュームは眺めているだけだった。

*

 少女が飛ばされた場所は暗く洞窟のような冷たい空間だった。
出入り口がいったいどこなのか、この空間は外部とはどうつながっているかわからなく、あたりは深い闇で覆われていた。
その場所には少年が横たわっていた。意識がなく深い眠りに落ちているようだ。

 青紫色に包まれていた少女の身体は輝きをなくし、横たわっている少年の上ににふわっと倒れ込んだ。その少女は気を失っているようでピクリとも動かなかった。そして少年も眠りに落ちたまま目覚めない。
頭の中で大きな奇声が聞こえた。そして少女は意識を取り戻した。
「ぅ……。……ここはどこ? ……どうしてわたしはここに?」
 ベガヴァーチェは身体を起こし、驚くわけでもなく無表情にあたりを見回しながら言った。
自分が先ほどいた場所とはいかにも違う雰囲気。楽園とも違っていた。
「あああああ!! 喋った~~~!!」
 そう奇声を放った声の主は闇に溶け込むような漆黒の髪と褐色の肌、光る黄金色のあどけない瞳は闇色をしていた。しかしよく見ると黒く長い尻尾があり”獣人”と言ったところである。
どうやらこの横たわっている少年の知り合いらしかった。明るい声に人懐こい顔。自分がいた魔界でこんな人物はみたことがなかった。少女は目の前にいる獣人を真っすぐ見据えた。
「おまえ、うるさい……・」
 少女は言い放つ。目覚めたばかりの頭に響く声であったため機嫌が悪くなる。
「ハ、ハイ……」
 獣人は少女に圧倒されてしまった。
そして黙って、まじまじとその少女を見た。
「君……、誰? もしかして……悪魔か?」
「……」
「悪魔がどうしてここへ?!」
「……おまえこそ魔族なんでしょ」
「そうだけどね……」
 ビクッとして即答した。
獣人の答えに間髪入れずに少女は自分の下で横たわっている少年の事を聞いた。
「……この子は何故起き上がらないの?」
 少女はきょろきょろとあたりを見回し、自分の置かれた状態を不思議に思った。
「……うーん」
 獣人はどう答えていいか解らず答えを濁した。
少女は少年が横たわっている台からヒョイっと飛び降りた。
そして、少年の方を改めて見た。翡翠色をした柔かそうな猫っ毛に綺麗な顔立ち。その少年は自分とは違う異種族の雰囲気を持っていた。悪魔や人間ではない、この少年は天使だ。そう思った瞬間、ふと今までにない感覚を感じた。
「何? この感覚! ……懐かしいような、不思議な気持ち……」
 無表情だった少女の顔が一気に動揺しはじめた。まるで以前に会ったような気さえしていた。
自分は誰かに呼ばれてここに来たはずだ。そして目の前にいる少年。これはー
「この子……、初めてなのに……何故かしら?! もしかして…………ぅ!!!あああああ!」
 少女が何かを言い出そうとした途端、急に苦しみだした。
「ええ?!」
 獣人は目の前の出来事がますます訳がわからず驚くしかなかった。
「ぅああああああああああああ」
 少女は頭を抱え苦しそうに叫んでいた。
(何ー? これはー?! 苦しい!!)
「どうしたの? 大丈夫?!」
 苦しむ少女に介抱しようと近づいた。
「うわ!」
 しかし、何かに撥ね付けられるように弾け飛ばされた。
よく見ると、少女には白い光が覆われていた。
それは少女を優しく包むように覆い被さる半透明の少年の姿だった。
少女はその少年に包まれると今までの苦しみがうその様に解放され、すーっと穏やかな表情にもどり、意識が遠のいていった。
獣人は一瞬目を疑った。
その半透明な少年は、台座に横たわる少年とうり二つ、いや正確に言えば少年をもう少し成長させた姿だったのだ。


ohne sein Empfindung -想い- 第9話

Posted by チカ on 26.2010 *Roman(小説)* -煉樺-   8 comments
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第9話
-執着-

 ベガヴァーチェは歩き続けていた。
ヒュームと共に歩いているものの、自分はまるで暗闇の中を歩いているような感覚にも陥っていた。
そして歩くたびに痛みが増してくる。足にはまめができており、つぶれて血が滲んでいた。
自分の翼が使えたらどれだけ楽だったのだろう。だがそれは考えるだけ無駄な話だった。
隣には魔獣が寄り添うようについて歩いている。獣は何かに気付いたのか歩みを止めた。何かに誘われるように集まってきた蟲達。透明だったはずの羽は緑色に光りだしている。そしてその蟲達は少女の周りを囲んでいた。少女の体は固まった。
「何、これ……? なんで蟲が!?」
 蟲達は以前見た種類の蟲と同じ物だった。自分の心を狙って集まってきたのだろうか?
蟲は刺激を求めてやってくると言った。自分にも心があると言った彼はここにはいない。
少女は持っていたナイフを振りかざす。が、そんなものは無意味だった。
少女の手に持っていたナイフも蟲達によって粉になっていく。ベガヴァーチェは地面を蹴って駈け出した。蟲は少女を追いかけ周りを囲った。少女が足につけているアンクレットが光りだし、そして更に蟲達の羽の輝きが深い緑色に増す。獣が体当たりしようとしたが、みるみるうちに緑の光に覆われていった。
「っ?!」
 逃げられないっ!!そう、少女は思った。
緑色を放つ蟲達は次々と襲いかかった。少女の胸は貫かれていった。
「きゃあぁあああああー!!」
 深々とする森の中で少女の悲鳴だけが響き渡ったのだったー。

*

「……??」
 少女は目を覚ました。眠っていたのか、気付くとさっきまでいた場所とは風景が違っていた。
周りは木で囲まれていて、水があり老朽化した建物がある。風が心地よく吹いており木々の葉が散っていく。だが、こんな場所でも人の気配を感じない。むしろ静まり返っていた。
少女は自分が置かれた状況に理解できないでいた。
自分は蟲に毒されたはずだった。しかし体には外傷はなく痛みも感じない。
「起きたのかい?」
「ヒューム……? ここは、どこ……??」
 それまでいなかった彼も今は少女の顔を見つめている。
「アハハっ。そんな記憶喪失みたいなこと言わないでよ~」
 見覚えのあるようなないような、だけど懐かしい……。一体ここはどこなのだろうか。
少女の頬に雫がつたう。ベガヴァーチェはわけがわからなかった。
「君はもう、気付いてるんじゃないの??」
 気づいて……??
「ガトリーミルデン。それがここの場所の名前。おめでとう~」
 ここ……が?? 誰もいない。まるで絵本の中のような感じ。そして……。
「僕の案内もここまでだね。君もここでおしまい」
「どういう……こと?」
「いやだな。まだ気づかなかったなんて。夢で何度も見てたんじゃないのかい?」
 夢……。夢とはどんな夢だっただろうか。そして自分はどうやってここまで来たのか覚えがない。
覚えているとしたら毎日繰り返し見ている夢に出てくる少年だ。
もしかしてここも夢なんだろうか。そんなことを思っていた。
ひょっとしてこの男が自分を連れてきてくれたのだろうか。
「そうだね。僕がここまで連れてきた。あの蟲達を振り切って。ガトリーミルデンはここにあってここにないもの。翼があるから来れるというわけじゃない。楽園なんて呼ばれてるから同族に狙われる。いや、同族だけじゃないけどね」
 ヒュームは懐かしそうに寂しそうに語り始めた。
「ここには人が住んでいた。役目を終えた悪魔達が。選ばれた者しか来れない楽園とはそういう意味があったんだよ。でもある日、黒銀の髪を持つ孤高の悪魔がやってきた。そしてこの楽園を焼き払った。楽園にいた一族は死んだよ」
「それってー」
 少女は一人の人物が思い当った。魔界を統べる王、自分の父のことではないのか。
「そう、君の父ベルゼブルだった。でも生き残りが数名いたんだ。だけど僕の腹違いの姉ベアトリーチェは連れさらわれ魔王の花嫁となってた。悪魔や天使にはない力を持っていたからね。そして君を生んで死んだ。残された僕は裏切り者の弟としてここにいたってわけ。少年だった僕は毎日苛められていたよ」
「……っ」
「君は見ていただけなんだ。ずっと。そうやって感情を殺して。自分を悲劇のヒロインにして、何も知ろうとしなかった。僕はずっと呼びかけていたのにね。何も出来ないと諦めて。何も気付いてもくれなかった。ここはいわば君の故郷、ここにくれば心を戻してこの楽園も元の綺麗な場所に戻してくれると思ったけど、どうやら無駄だったようだね」
 ヒュームは淡々と喋り続けた。少女を責めるような顔でみながら。
「わたしは……、何も出来ない。わたしの居場所はここでもないー?」
 やっと辿り着いた楽園さえ自分の居場所ではなかった。それなのにこんなにも懐かしいのになぜなんだろう。
そしてこの男はそれよりも楽園を滅ぼした王の娘の自分に何を期待するのか。
「……もう、いいよ。君も所詮あの残虐な王の娘だ。何も出来やしない。僕も期待しない」
 そう言い放つと男は指を鳴らした。すると少女の体から大量の蟲が現れ出した。
痛みはなかったが気が遠くなり始めた。そしてまた意識を失ったのだった。

*

 頭の奥で高らかに笑う声が聞こえる。血を求める同族達の声。
同族の塊。大量に湧いて出てきた蟲達の屍骸。
 あの笑い声には聞き覚えがある。そしてあの菫色の髪をした小さな姿。自分の身体は熱っぽく気だるい感じがしたが、歓んでいる。
そう、何故だかわからないが歓びを感じていた。生ぬるい温もりを肌で感じ、何かが煮えたぎっている。
違う―。そんなはずはない。
そして……、少女は目を疑った。蟲達の死骸の上には獣の塊があった。

 っ!!
「ああ、ようやく目を覚ましたようだね。それにしても良く寝る子だなぁ」
 ヒュームはベガヴァーチェを見下ろした。何が起こったのかわからなかった。ヒュームの話を聞いた後再び蟲に毒されてー。少女は辺りを見回した。そして驚愕した。今自分が夢で見ていた光景あった。
「どうして……っ。どうしてっ!!」
 少女は小さな両手でヒュームの胸倉に掴みかかった。

「すべてお前がしたことだ」
 聞き覚えのある声に少女は身体を震わせる。
「バルベリト……」
 追いついてきた。やはり追いつかれていたのだ。狙われているとはわかってはいたものの、いざ目の前にすると愕然とする。バルベリト自らここまでくるとは。
「お前がこの惨状をもたらした。」
 自分がやった……? そんなものは信じない。バルベリトがやったのではないのか。
 わざわざここまできて自分をまた捉えるために。
「信じられない……か? ではなぜお前のその手は血で塗れている? その身体に飛び散った血は。傷で身体が痛むか。あれらを相手にしたときの快感はなかった……か?」
 男に言われ、ベガヴァーチェは両手に目をやった。そう、同族たちの血で穢れている。
少女は被りを振った。
「ちがうっ! そんなものっ、そんなものっ!!」

あの高らかに笑っていた声、あれは確かに自分のものだった。愉しんでいた?

-違うっ!!

好意を寄せていた獣まで殺して、やはり殺戮を楽しむ悪魔……

-違うっ、違うっ!!

この屍の温もりもまた暖かく血が煮えたぎる

やめてぇーーーーーーーーー!! わたしは何もやってないっ! 何も望んでないっ!!

「だが、お前がこの惨状をもたらしたことには変わりない」

-っ!! いやぁあああああああぁぁぁぁぁ!!

 途端ベガヴァーチェの体は光り出した。体から放出された光は炎へと変わる。
少女の体は炎に包まれ黒い翼も光っていた。そして空へ飛び立ち、その光はバルベリトを狙っていた。
「ふん。たかだかこんなことで開花できようとは。まぁ、いい。これでこの世界は俺のものだ。ふふふ。あははははっ!!」
 バルベリトは手を翳(かざ)した。手に集まった光は少女へと向けられた。
彼を襲った光は少女へと跳ね返り、少女は暗い闇へ堕ちていったのだったー。


  

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